コーキング打ち替えの単価はどのくらい?相場や必要性を解説

コーキング打ち替えの単価はどのくらい?相場や必要性を解説

住宅を建ててしばらく経ったら、外壁のコーキング打ち替えが必要になる場合があります。コーキング打ち替えを行わないと建物にさまざまなトラブルが生じる可能性があるため、来たるべきときに備えてコーキング打ち替えにかかる費用や大まかな流れをチェックしておきましょう。

今回は外壁のコーキング打ち替えの単価や基礎知識、打ち替えの必要性、コーキングを打ち替えるときの流れについて解説します。

コーキング打ち替えの単価

コーキング打ち替えの費用は依頼した業者にもよりますが、1mあたり900円~1,200円がおおよその単価相場となっています。さらに、既存のコーキングを撤去する作業費として約1~3万円、足場を架ける費用として約15~20万円が別途発生します。

コーキング打ち替え費用を計算する際に必要となる長さは、外壁材の継ぎ目の1本あたりの長さ×本数+窓・サッシの外周です。一般的なサイディングを使用した30坪の住宅の場合、コーキング打ち替え部分の長さはおよそ120~150mとされているため、120~150m×900円~1,200円=10万8,000円~18万円となります。これに撤去費用や足場費用を加えると、トータル費用は26万8,000円~41万円です。もちろん、実際の費用は目地の深さや外壁のデザイン、窓の数などによって異なるため、上記の計算式はあくまで大まかな目安と考えておきましょう。業者に見積もりを依頼すれば、より具体的な費用を知ることができます。

コーキング打ち替えとは?

コーキング打ち替えとはどのような作業なのでしょうか?コーキング打ち替えとは、老朽化した古いコーキング材を取り除き、新しくコーキングを充填する作業です。また、コーキングとは、外壁材であるサイディングやALCなどのつなぎ目(目地)を埋める際に使用するものを指します。最初は液状ですが、乾くと弾性のあるゴム状になって隙間を埋める役割を果たします。新築時は外壁材を取り付けた後にコーキング処理が施されますが、経年劣化が進むとコーキング部分にヒビ割れが生じたり、外壁から剥離したりしてしまいかねません。

シーリングとの違い

シーリングとは、外壁材の目地や隙間に充填して防水性や気密性を持たせるものを指します。コーキングと目的は同じで、外壁工事・外壁塗装ではどちらも同じ意味合いの単語として用いられるケースがほとんどです。実際、コーキング打ち替えは業者によってシーリング打ち替えと呼ばれることもあります。

増し打ちとの違い

コーキング打ち替えと似た言葉にコーキング増し打ちがあります。増し打ちとは、古いコーキング材を残した状態で、上から新しいコーキング材を充填する方法です。

打ち替えの場合、初めに古いコーキング材を取り除く作業を行う必要がありますが、増し打ちなら撤去の工程を省けます。その分コストも安く、1mあたりの単価相場は700円~1,000円前後となっています。費用を安く抑えられるところが利点ですが、古いコーキング材の状態が悪い場合、上から新しいコーキング材を充填してもすぐに剥離してしまう可能性が高いです。また、新しいコーキング材を追加しても、古いコーキングの状態が改善されるわけではないため、ひび割れのリスクは依然として残ります。以上のことから、コーキング材が劣化している場合は、コーキング打ち替えを行うのが基本とされています。

そもそもコーキング打ち替える必要はある?

前述のとおり、コーキングは新築時に施工されるものなので、後から打ち替える必要はないのでは?と考える方もいるかもしれません。しかし、コーキング材は消耗品であり、年月が経過すると徐々に劣化が進んでいきます。コーキング材は本来、軟らかいゴムのような性質を持っていますが、劣化すると弾性が失われ、だんだん硬化していきます。弾性が低下したコーキング材はヒビが入りやすくなり、さらに放置するとコーキング材そのものが剥がれ落ちてしまう可能性が高いです。

コーキングが本来の機能を失うと、以下のようなリスクが生じる原因となります。

雨漏りのリスク

コーキング材が劣化すると、外壁材と外壁材の間に隙間が生じてしまい、そこから雨水が浸入しやすくなります。そのまま放置していると、室内に雨漏りが発生し、床や家具が水浸しになる他、室内の湿度が高くなって不快感を覚えたり、カビが発生したりする原因になります。特にカビは見た目が悪くなるだけでなく、アレルギー症状を引き起こす要因になるため、住人の健康被害につながりかねません。

基礎部分の腐食リスク

コーキング劣化による雨漏りが長期化すると、目に見えない基礎部分にまで水が染みこみ、やがて腐食が始まります。基礎が腐食すると地震などの揺れに耐えきれず、建物自体が破損・倒壊してしまう危険性があります。

シロアリの発生リスク

シロアリは腐食した木材をエサとするため、コーキング劣化による雨漏りで建材が傷んでくるとシロアリが発生するリスクが高くなります。腐食同様、シロアリの被害は外観からは気付きにくいため、気付いたら基礎部分がボロボロになっていたというケースも少なくないようです。

外壁材の破損・劣化リスク

コーキング材には、外壁材への衝撃を吸収する役割があります。コーキングが新しいうちは、地震などで建物が揺さぶられてもコーキングが衝撃を吸収するため、外壁材へのダメージを最小限に抑えることが可能です。しかし、コーキングが劣化して弾性が衰えると、クッション材としての機能が低下するため、外壁材に直に衝撃が伝わるようになります。その結果、外壁材にひび割れや欠けが生じたり、建物の寿命が縮んだりする原因となります。 

気密性の低下リスク

外壁材の隙間をコーキングで埋めると、住宅の気密性が高くなります。気密性の高い家は外気と内気の出入りが少なくなるため、夏は涼しく、冬は暖かい状態を保つことが可能です。反対に、コーキング材が劣化すると気密性が低下し、「外から冷たい空気が入ってくる」「冷房を使っているのになかなか部屋が冷えない」などの不満を感じやすくなる他、冷暖房の効きが悪くなるため光熱費の上昇にもつながります。

以上のようなリスクに備えるために、定期的にコーキング打ち替えを行い、コーキングの機能を維持する必要があります。

コーキングを打ち替えるときの流れ

外壁のコーキング打ち替え

コーキング打ち替え作業の大まかな流れについて説明します。

既存コーキングの撤去と清掃

古いコーキングをバスコークカッターと呼ばれる専用のコーキング剥がしで取り除きます。そのときに古いコーキング材が残ったままだと、新しいコーキング材の密着度が低下するため、目地の部分を丁寧に清掃するのが重要です。その後、コーキング材が余計な部分に付着しないよう、目地の周辺にマスキングテープを貼って養生します。

コーキング専用のプライマーを塗る

下地材とコーキング材の密着性を高めるために、コーキング専用のプライマーを目地部分に塗布します。プライマーは使用するコーキングの種類ごとに用意されているため、素材に適したものを選んで使用します。

コーキング材を充填する

コーキングガンと呼ばれる器具を使用し、目地の部分にコーキング材を充填します。充填し終えたら、ヘラを使ってコーキング材の表面を平らにならします。表面がきれいに仕上がったら、コーキング材が硬化するとテープを剥がしにくくなるため、速やかにマスキングテープを除去することが重要です。

コーキング打ち替えのタイミング

コーキング材は時間の経過と共に劣化が進んでいきます。コーキング材の寿命は5~10年とされていますが、日当たりのいい場所は紫外線の影響を受けるため、特に劣化スピードが速くなる傾向にあります。環境や状況によっては10年を待たずに打ち替えが必要になる可能性があるため、定期的にコーキングの状態を確認し、劣化や老朽化のサインを見つけたらなるべく早めに打ち替えを検討しましょう。

コーキング材の寿命のサインには以下のようなものがあります。

コーキング材の肉痩せ

肉痩せとは、コーキング材に含まれる可塑剤が外に流出し、厚みがなくなった状態をいいます。コーキングは仕上げに平らにならす作業を行いますが、明らかに凹みが目立つ場合は劣化のサインです。

ブリード現象

ブリード現象とは、コーキング周辺の外壁にべたつきやシミが現れる現象です。肉痩せ同様、可塑剤の流出が原因で、外壁の塗料と化学反応を起こすことによってさまざまな変化が起こります。ただし、コーキング材の中にはブリード現象を起こす可塑剤を使っていないタイプもあるため、劣化してもブリード現象が起こらないこともあります。

コーキング材の割れ・欠け・剥離

コーキング材にひび割れや欠け、剥離などの症状が現れるのも老朽化のサインの一つです。小さな割れであればすぐ打ち替えなくてもよいですが、大きな断裂が入っていたり、コーキング材が剥離していたりする場合は早めに打ち替えを行う必要があります。なお、小さなひび割れは地震などの影響で大きな裂け目に発展することもあるので、地震が発生した後はヒビが入っていた部分を確認するようにしましょう。

コーキング打ち替えのときは外壁塗装も検討しよう

コーキングが劣化するタイミングは外壁塗装の劣化のタイミングと重なるケースが多いので、コーキング打ち替えを行う際は合わせて外壁の再塗装も検討するのがおすすめです。まとめて作業した方が手間を省ける上、足場を架けるのも一度で済むので、コストの節約および工期の短縮につながります。
外壁塗装も合わせて行った方がよいかどうか判断できない場合は、業者に相談してアドバイスを仰ぐといいでしょう。

生活協同組合ちば住宅コープでは、コーキング打ち替えを含む住宅の修繕や外壁塗装などのサービスを提供しています。お客様のご要望や住宅の状態に応じて適切なサービスを提案いたします。コーキングの老朽化が気になる方はお気軽にご相談ください。

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