外壁塗装のグレードを知ろう!種類や選び方を詳しく解説

外壁塗装のグレードは?種類や選び方を詳しく解説

外壁塗装で使用する塗料にはグレードがあり、選んだ塗料によって費用や耐用年数に違いがあります。
外壁塗装に何を求めるかは人それぞれ異なるので、外壁塗料のグレードごとの特徴をよく理解した上で、自分のニーズや目的に合った塗料を選ぶことが大切です。

今回は外壁塗料の種類別の特徴とグレード、外壁塗料の種類を選ぶときのポイント、グレードを決めるときの注意点について解説します。

【種類別】外壁塗料の特徴やグレード

外壁塗装に用いられる塗料のグレード(種類)は大きく分けて7つあります。
ここではそれぞれの外壁塗料の特徴や価格の目安について説明します。

1. アクリル塗料

アクリル塗料とは、アクリル樹脂を原料とする塗料です。
アクリル塗料のメリットは、何といっても費用が安いことです。
1㎡あたりの単価は1,000円~1,800円程度とリーズナブルなので、面積が広い外壁に使ってもコストを安く抑えられます。
また、アクリル塗料は歴史が長く、かつ発色が良いことから、カラーバリエーションが非常に豊富です。
外壁の色にこだわりがある場合、アクリル塗料であれば理想やイメージに近い色合いが見つかりやすいでしょう。

一方で、アクリル塗料は耐用年数が5~7年程度と短いところがネックです。
こまめに塗り替えを行う必要があるため、単価が安くても、長い目で見ると他の塗料よりコストがかさんでしまう可能性があります。
また、アクリル塗料は紫外線に弱いため、長期間にわたって太陽光にさらされるとツヤが失われ、変色や退色が目立ち始めます。
さらに、アクリル塗料には柔軟性を持たせるための可塑剤が配合されていますが、3~5年で徐々に効果が失われ、硬化してクラック(ヒビ)が入りやすいです。
近年はより耐用年数の長い塗料が製造されているため、アクリル塗料を使用するケースは少なくなっています。

2. ウレタン塗料

ウレタン塗料とは、ウレタン樹脂を主原料とした塗料のことです。
塗膜に光沢感があり、外壁に塗ると上品なツヤが出ることから、高級感のある仕上がりにしたい方におすすめです。
ツヤ消し材を配合すれば落ち着いたマットな仕上がりにすることもできます。
また、ウレタン塗料は柔軟性に富んでいることから、乾燥してもクラックが入りにくく、美しい仕上がりを長持ちさせることが可能です。
耐用年数はアクリル塗料よりも長く、5~10年程度となっている他、単価も1,700円~2,200円程度/㎡と比較的割安に設定されています。
ただ、より耐用年数が長いシリコン塗料やフッ素塗料との価格にそれほど大差がないことから、あえてウレタン塗料を選択するケースは少なくなってきています。

3. シリコン塗料

シリコン塗料とは、ベースのアクリル樹脂にシリコン樹脂を配合した塗料のことです。
シリコン塗料のメリットは、美しい光沢感のある仕上がりになるところと、防汚性に優れているところです。
ツヤの保持効果はウレタン塗料よりも高く、きれいな仕上がりを長くキープできます。
また、汚れがつきにくい性質を持っていることから、雨や土ボコリ、車の排気ガス、泥などが付着しにくく、美観を維持できるのも大きなメリットです。
なお、耐用年数は10~13年ほどで、アクリル塗料のおよそ2倍です。
単価は2,500円~3,500円/㎡が目安ですが、安いものはシリコンの含有量が少なく性能が落ちるため、コスト重視で選ぶと「思ったほどではなかった」と後悔する可能性があります。

4. ラジカル制御型塗料

ラジカル制御型塗料とは、高耐候酸化チタンと光安定剤を配合した塗料のことです。
ラジカル制御型塗料のメリットは、塗膜の耐久性が高いところです。
耐候性に優れており、紫外線による塗膜の劣化が起こりにくい仕様になっています。
防汚性や防かび性にも長けており、汚れや雨垂れ、排ガスなどの影響を受けにくく、塗装時の美しさを長持ちさせられるところも魅力です。
一方で白色顔料である高耐候酸化チタンを使用していることから、黒などの濃い色を選べないというデメリットがあります。
また、耐用年数は12~15年とされていますが、比較的新しい塗料であることからその性能はまだ未知数です。
単価は2,500円~4,000円/㎡と、シリコン塗料とほぼ同価格帯になっています。

5. フッ素塗料

フッ素塗料は、蛍石を原料とするフッ素樹脂を使用した塗料のことです。
フッ素塗料のメリットは、耐久性・耐候性・耐摩耗性・耐薬品性と、さまざまな性能に長けているところです。
耐用年数は15~20年と長く、紫外線や酸性雨にも強いため、長期間にわたって美観を維持できます。
その上、防汚性や防藻性、防かび性に優れているところも利点で、外壁洗浄などの手入れも楽になります。

一方、高機能ゆえに単価は高く、1㎡あたりの費用の目安は3,500円~5,000円程度と高額です。
また、塗膜の柔軟性が低いため、クラックが入ってしまうリスクがやや高めになっています。
塗膜の耐久性が残っているうちは塗料の密着性が低く、上からの再塗装が難しいことなどがネックです。

6. 光触媒塗料

光触媒塗料とは、酸化チタン(二酸化チタン)を原料とした塗料のことです。
光触媒塗料のメリットは、セルフクリーニング作用を期待できる点です。
太陽光や紫外線を浴びると、原料である酸化チタンから電子が飛び出し、塗装表面がプラスの電気を帯びるようになります。
飛び出した電子は空気中の酸素と結びつきスーパーオキシドアニオンと呼ばれる物質を生成し、プラスの電気を帯びた塗装面にはヒドロキシラジカルと呼ばれる物質が生成されます。
これらは、さまざまな汚れと結合し、分解するクリーニング作用が発揮される仕組みになっています。
外壁はホコリや排気ガスなどで汚染されやすい場所ですが、セルフクリーニング作用のある光触媒塗料を使用すれば、お手入れの手間を省くことが可能です。

耐用年数も15~20年と長いところが特徴ですが、1㎡あたりの単価は5,000円前後とかなり高めです。
また、セルフクリーニング作用には太陽光が必要になるため、日当たりの悪い場所や、雨水が流れない場所では効き目が低下しやすいというデメリットがあります。
特殊な塗料であるぶん、カラーバリエーションが少ないことなど、いくつか注意しなければならない点もあります。

7. 無機塗料

無機塗料とは、セラミックやケイ素などの無機物を主原料とした塗料のことです。
無機塗料のメリットは、耐用年数が非常に長いところです。
無機物は有機物とは異なり、紫外線によって劣化しないため、20年~25年ほど品質を維持できるといわれています。
さらに、カビや苔なども発生しにくく、防汚性も高いことから、メンテナンスの手間を省けるところも大きな利点です。

一方、デメリットとしては、塗膜が固くてクラックが入りやすいところと、価格が高額なところです。
柔軟性を持たせるために有機塗料を配合していますが、他の塗料に比べて弾性が低いため、ひび割れのリスクは高い傾向にあります。
また、1㎡あたりの単価が4,500円~5,500円程度と高額なので、一般家庭の外壁塗装に用いるのは経済的に難しいという声もあります。

外壁塗装の種類を選ぶときのポイント

塗料の種類のイメージ

外壁塗装の種類を選ぶ際に押さえておきたいポイントを3つご紹介します。

1. 耐用年数とコストのバランスを考える

ここまで説明したように、外壁塗装の耐用年数と単価は使用する塗料によって大きく異なります。
例えばアクリル塗料は他の外壁塗料に比べて安価ですが、耐用年数も最も短いため、こまめな再塗装が必要です。
塗料自体が安くても、短いスパンで再塗装の施工費用がかかるため、20年、30年と長い目で見た場合、コストがかさむおそれがあります。

一方、シリコンやフッ素、無機塗料などの塗料は耐用年数が10年以上と長いので、再塗装の数を少なく抑えることができます。
ただ、単価は高いので、一度にかかる費用が割高になる点に注意が必要です。

このように、耐用年数とコストのバランスを考慮し、自分のニーズや予算に合った塗料を選ぶことが大切です。

2. 使用できる色をチェックする

外壁塗装のカラーバリエーションは使用する塗料によってまちまちです。
アクリルやウレタン、シリコンなどの塗料はカラーバリエーションが豊富なので、自分の理想やイメージに合ったものを選びやすい傾向にあります。
一方、ラジカル塗料や光触媒塗料などは製品数が少ないぶん、選べる色にも制限があります。
あらかじめ希望の色が決まっている場合は、検討している塗料の種類に該当の色があるかどうか事前にチェックしておきましょう。

3. 性能で選ぶ

外壁塗料の中には、防汚性や防かび性、耐候性などさまざまな機能が備わっているものがあります。
機能性が高いものを選ぶと、外壁が汚れにくい、退色や変色が起こりにくいなどのメリットがあり、外壁洗浄や再塗装の手間を省くことができます。
ただ、高機能なものほど単価も高くなる点に注意が必要です。

外壁塗装のグレードを決めるときの注意点

外壁塗装のグレードを決めるときの注意点を2つご紹介します。

1. 外壁材との相性を考える

外壁塗装のグレードを決めるときは、外壁材との相性にも注意する必要があります。
例えば一般住宅の外壁によく用いられる窯業サイディングは、熱を溜め込みやすく、雨が降る度に濡れる→乾燥を繰り返すため、サイディングパネルが反ってしまうことがあります。
そのため、窯業サイディングを用いる場合は湿気のみを通過させる透湿性の高い塗料を選ぶのがおすすめです。

一方、金属サイディングの場合は、防さび性の高い外壁塗料が適しています。

2. 家の立地も考える

外壁は日当たりの良し悪しによって受ける影響に違いがあるため、外壁塗装のグレードを選ぶときは家の立地も考慮する必要があります。
例えば家が日当たりの良い場所にあるのなら、耐候性に優れた塗料を選ぶと外壁が長持ちしやすくなります。
一方、日当たりの悪い場所は苔やかびが生えやすくなるため、防汚性や防かび性に長けた塗料を選ぶのがおすすめです。
また、光触媒塗料は日光を浴びることで効果を発揮するため、家の日当たりが悪い場合は控えた方がよいでしょう。

どのグレードを選べばいいか分からない場合は、外壁塗装業者に相談し、自宅と相性の良い塗料を提案してもらうのがおすすめです。

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